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    【憲法判例】マクリーン事件(人権の享有主体・外国人) 

    • 2016.04.06 Wednesday
    • 11:30
    ◆判例 S53.10.04 大法廷・判決 昭和50(行ツ)120 在留期間更新不許可処分取消(民集第32巻7号1223頁)
    【判示事項】
    一 外国人のわが国に在留する権利ないし引き続き在留することを要求しうる権利と憲法の保障の有無
    二 わが国に在留する外国人と政治活動の自由に関する憲法の保障
    三 外国人に対する憲法の基本的人権の保障

    【要旨】
    一 外国人は、憲法上、わが国に在留する権利ないし引き続き在留することを要求しうる権利を保障されていない
    二 政治活動の自由に関する憲法の保障は、わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても及ぶ


    憲法二二条一項は、日本国内における居住・移転の自由を保障する旨を規定するにとどまり、外国人がわが国に入国することについてはなんら規定していないものであり、このことは、国際慣習法上、国家は外国人を受け入れる義務を負うものではなく、特別の条約がない限り、外国人を自国内に受け入れるかどうか、また、これを受け入れる場合にいかなる条件を付するかを、当該国家が自由に決定することができるものとされていること解される。したがつて、憲法上、外国人は、わが国に入国する自由を保障されているものでないことはもちろん、所論のように在留の権利ないし引き続き在留することを要求しうる権利を保障されているものでもないと解すべきである。

    憲法第三章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶものと解すべきであり、政治活動の自由についても、わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、その保障が及ぶものと解するのが、相当である。


    【解説】
    アメリカ人マクリーンが、在留期間一年としてわが国に入国し、一年後に在留期間更新の申請をしたが、法務大臣が、マクリーンの在留中のベトナム反戦、日米安保条約反対のデモや集会に参加した等の政治活動を行ったことを理由に更新を拒否した事件。


    人権の享有主体として、外国人に対してどこまで人権の保障が及ぶかということについては、通説・判例は「権利の性質上適用可能な人権規定は全て及ぶと考えるのが妥当である(性質説)」(芦部「憲法」第三版89頁)としている。問題は、どのような人権がどの程度まで外国人に保障されるのかということであるが、これは、個々に判断していくことになる。その祭、外国人といっても、旅行者のように一時的に日本国内に滞在する者のほか、日本に生活の本拠を持ち永住資格を認められた定住外国人(特別永住者等)、難民等異なるものがあるということに注意すべきである。外国人に保障されない人権として、参政権、社会権、入国の自由が挙げられている。

    1.参政権
    参政権は、国民が自己の属する国の政治に参加する権利という国民主権原理から、国政選挙の選挙権・被選挙権は国民にのみ与えられる権利であるとするのが通説・判例である。(最高裁平成5年2月26日判決)ただし、地方選挙については、地方自治の本旨である住民自治という観点から、定住外国人に法律で選挙権を付与することは憲法上禁止されていないとする。(最判平成7年2月28日・民集49巻2号639頁)

    2.入国の自由
    国際慣習法上、外国人に入国を許すかどうかは、その国の主権の問題であり、外国人に保障されないのは当然とされる。(最大判昭和32年6月19日・刑集11巻6号1663頁)
    (テロリストに大手を振って入国されても困るということです)

    3.再入国の自由
    「在留外国人の再入国の自由に憲法上の保障が及んでいることを根拠づけることはできないものというべきである」(東京地判昭61年3月26日判時1186号9頁/森川キャサリーン事件)として、再入国の自由は保障されないとしている。本件の控訴審、上告審(最一判平成4年11月16日民集166号575頁)いずれも請求棄却。

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    【憲法判例】長沼事件 (前文の法的性質/「平和的生存権」を理由として裁判所に救済を求めることができるか?)

    • 2016.04.06 Wednesday
    • 00:37
    JUGEMテーマ:社会教育
    JUGEMテーマ:行政書士
    ◆札幌高裁昭和51年8月5日判決 昭和48年(行コ)第2号 保安林解除処分取消請求控訴事件
    【第一審】 昭和48年9月7日 札幌地方裁判所
    【上告審】 昭和57年9月9日 最高裁判所

    ・・・被控訴人(地元住民)らは、本件(指定林の)解除処分は航空自衛隊第三高射群基地の建設を目的とするものであるから、右基地周辺の住民である被控訴人らは、いわゆる基地公害のほか一朝有事の際には直接の攻撃目標とされ、憲法前文等に根拠を有する「平和のうちに生存する権利」を具体的に侵害されるおそれがあるとして、・・・右平和的生存権の侵害を理由としても、本件解除処分の取消しを求める法律上の利益を有するものであると主張する。

    憲法前文は、その形式上憲法典の一部であつて、その内容は主権の所在、政体の形態並びに国政の運用に関する平和主義、自由主義、人権尊重主義等を定めているのであるから法的性質を有するものといわなければならない。(が)・・・国政の運用に関する主義原則は、規定の内容たる事項の性質として、また規定の形式の相違において、その法的性質には右と異なるものがあるといわなければならない。
    ・・・(前文)第二、第三項の規定は、これら政治方針がわが国の政治の運営を目的的に規制するという意味では法的効力を有するといい得るにしても、国民主権代表制民主制と異なり、理念としての平和の内容については、これを具体的かつ特定的に規定しているわけではなく、前記第二、第三項を受けるとみられる第四項の規定に照しても、右平和は崇高な理念ないし目的としての概念にとどまるものであることが明らかであつて、前文中に定める「平和のうちに生存する権利」も裁判規範として、なんら現実的、個別的内容をもつものとして具体化されているものではないというほかないものである。


    【解説】
    自衛隊の地対空ミサイル基地建設に反対する地域住民が、基地建設のために保安林の指定を解除した処分の取り消しを求めて争った(行政訴訟)事件。
    この訴えの中で「訴えの利益」を基礎づけるために主張したのが憲法前文の「平和的生存権」である。一審判決では、平和的生存権を訴えの利益の根拠として認めたが、二審判決はこれを否定した(上記判例)。

    憲法前文の法的性格については、法規範性を有すると解されている。すなわち、本文と同じく憲法の一部をなし(1)憲法改正手続きによらなければ改正できず(2)最高法規として法律、命令等を拘束し、憲法の各条項を解釈する基準にはなりうる。その一方で、裁判規範性を有するかについては、肯定説、否定説が存在しており、否定説が通説である。すなわち、前文の規定は抽象的な原理の宣言にとどまり具体性に欠けるため、前文を直接根拠として裁判所に救済を求めることはできないと一般的には解されている
    この点で問題となったのが前文二項の「平和のうちに生存する権利を有する」という文章に示されている「平和的生存権」であり、これについて争われたのが、上記「長沼事件」である。

    尚、最高裁は(狭義の)訴えの利益がないとして上告を棄却している(最一小判昭57・9・9、民集36・9・1679)。訴えの利益については、行政事件訴訟法で学ぶ重要事項で頻出。

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