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    【行政法判例】八七時間大型自動車放置事件

    • 2016.04.23 Saturday
    • 06:04


    ◆判例 S50.07.25 第三小法廷・判決 昭和47(オ)704 損害賠償請求(民集第29巻6号1136頁)
    【判示事項】
    国道上に駐車中の故障した大型貨物自動車を約八七時間放置していたことが道路管理の瑕疵にあたるとされた事例
    【要旨】
    幅員七・五メートルの国道の中央線近くに故障した大型貨物自動車が約八七時間駐車したままになつていたにもかかわらず、道路管理者がこれを知らず、道路の安全保持のために必要な措置を全く講じなかつた判示の事実関係のもとにおいては道路の管理に瑕疵があるというべきである。
    【参照・法条】
    国家賠償法2条1項,国家賠償法3条1項,


    おもうに、道路管理者は、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努める義務を負うところ(道路法四二条)、・・・同国道の本件事故現場付近は、幅員七・五メートルの道路中央線付近に故障した大型貨物自動車が八七時間にわたつて放置され、道路の安全性を著しく欠如する状態であつたにもかかわらず、・・・道路の安全性を保持するために必要とされる措置を全く講じていなかつたことは明らかであるから、このような状況のもとにおいては、本件事故発生当時・・・道路管理に瑕疵があつたというのほかなく、してみると、本件道路の管理費用を負担すべき上告人(注:和歌山県)は、国家賠償法二条及び三条の規定に基づき、本件事故によつて被上告人らの被つた損害を賠償する責に任ずべきであり、上告人は、道路交通法上、警察官が道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、道路の交通に起因する障害の防止に資するために、違法駐車に対して駐車の方法の変更・場所の移動などの規制を行うべきものとされていること(道路交通法一条、五一条)を理由に、前記損害賠償責任を免れることはできないものと解するのが、相当である。

    【解説】
    国家賠償法に登場する道路事故に関する代表的判例。
    他には、「高知落石事件」 「奈良赤色灯事件」がある。

    「奈良赤色灯事件」との違いを押さえておくこと。
    どちらも道路の安全性に問題があったが、事故を回避する措置をとることができたかどうか(回避可能性)の判断の違い。

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